アドテク市場の動向
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「Ad Exchange/SSP」各社サービス一覧と特徴のまとめ(最新版)

アドテクノロジー市場の動向

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 新年明けましておめでとうございます。
 2013年は、皆様にとってどんな年だったでしょうか?公私ともに充実した年だった方も、試練の多い年だった方も、はたまた何も無かった方も、今年も心機一転、実りある毎日を過ごせるように祈念しております。

 さて、新年一発目のテーマは、AdExchange/SSPです。AdExchange??SSP??という方は、こちらの記事を先に読んでいただくと良いでしょう。

 本稿では、広告主側と媒体側からの視点が混在すると分かりにくいので、基本的に広告主側の視点で書きたいと思っていますが、各サービス共通して、広告主向けのアピールがほとんど見当たらないので、媒体視点も混ざってしまうことを予めご了承ください。

 AdExchange/SSPは、DSPからの広告配信先として取捨選択が可能な場合が多いです。RTBとオーディエンスターゲティングによって、「どこに広告を出すのか」ではなく、「誰に広告を出すのか」に変化したと言われていますが、やはり「どこに広告を出すのか」という視点は重要です。理想は配信枠毎に特徴を把握して管理することですが、手間や検証ボリュームの確保という観点から、すべてを把握するのは非常に難易度が高いため、まずはプラットフォーム毎の管理を行うと良いでしょう。どのAdExchange/SSPに配信しても結果が同じということはありません。PDCAを回しながら、ターゲットによって各SSPへの買い付け額を調整したりと、各プラットフォームの特徴を把握した上で運用することをオススメします。
 ではAdExchange/SSPには、どんなサービスがあるのでしょうか。各サービスが公開している情報をまとめてみました。

「DoubleClick AdExchange」

・googleが運営
・2009年に米国でサービス開始、2011年7月に国内展開を開始
・GDN(Google Display Network)への配信も可能
・配信ボリュームが大きい

「OpenX Market Japan」

・OpenX Japanがcciと提携し、運営
・米国では2009年開始の大手アドエクスチェンジ、国内では2010年末に展開開始
・プレミアム媒体からニッチ媒体まで幅広い在庫
・ブランドセーフのインプレッションを選択可能

「YieldOne」

・DACが運営
・2011年6月開始
・ロシアのIPONWEBとDACの合弁会社であるIPONWEB Japanがシステムを構築
・イールド管理システム、方法及びプログラムに関する特許を取得

「Fluct」

・adingoが運営
・2011年2月にサービス開始
・個人媒体も多い

「Geniee」

・Genieeが運営
・2010年にサービス開始。2011年10月にRTB開始。
・個人媒体も多い

「忍者AdMAX」

・忍者ツールズを提供しているサムライファクトリーが運営
・2011年8月にサービス開始
・個人媒体も多い

「Xrost SSP」

・オプトとcccの合弁会社であるPlatformIDが運営
・2010年12月にオプトでサービス開始、2011年7月にplatformIDに事業移管

「Kauli」

・D2CグループのKauliが運営
・2011年1月にRTB機能リリース
・媒体側から希望単価を告知できる直接市場取引の機能をリリース
・個人媒体も多い

「GMOSSP」

・GMOメディアパートナーズが運営
・2011年8月に提供開始
・Kauliとの提携により開発

「Adstir」

・ユナイテッドが運営
・2011年9月に提供開始
・スマートフォン特化型SSPとしてスタートし、2013年7月にPCにも対応

「Ad Generation」

・medibaが運営
・2013年10月に提供開始
・スマートフォン特化型SSP
・SSP側からDSPにオーディエンスデータを提供し、広告収益を最大化するのが特徴

「Adlantis SSP for Smartphone」

・グリーの子会社のGlossomが運営
・2012年6月に提供開始
・スマートフォン特化型SSP
・グリーを中心としたアドネットワークへの配信が可能

「Microsoft Advertising Exchange」

・Microsoftが運営
・2013年9月に国内への提供開始
・MSNとSkypeへの広告配信が可能。
・その他、順次メディアパートナーに拡大予定。
・プレミアム媒体の広告在庫が特徴

「Facebook AdExchange」

・Facebookが運営
・Facebookの広告枠への配信が特徴。というよりFacebookへ配信できるAdExchange。


 ここで紹介した以外にもSSPはまだあります。また今後新しいサービスも出てくると思われます。オススメのSSPがあれば是非教えてください!

 DSPを利用する際、デマンドサイド(広告主側)だけの知識で、サプライサイド(媒体側)を知らなければ、マーケティング活動としては不十分と言わざるを得ません。どういう媒体にどのように広告が配信されているのか、ご自身でも積極的に情報収集されることをオススメします。

 では最後に、クイズです。まずは前回の答えから。

――――前回のクイズ――――

DSPで他社よりも安く入札する有効な手段の一つとして、DSPがあらかじめ用意しているオーディエンスデータ以外のデータでターゲティングするという方法があります。広告主サイトの会員情報をオーディエンスデータに使った「プライペートDMP」や、検索ワードをオーディエンスデータに使った「クロスリスティングDMP」のような第三者のDMPを使う方法がそれです。なぜ安く入札できるのでしょうか?

――――――――――――――

 答えは、DSPがカテゴライズしていないユーザーにも入札できるために、入札競争を回避できるからです。
 例えば、DSPが持つオーディエンスデータでは、車関連のサイトをよく閲覧しているユーザーは、車好きのカテゴリに入るわけですが、ターゲットとしての見込み客はそれ以外にもいるはずです。普段はほとんど車関連のサイトを見ないユーザーがTVCMを見て興味を持ち、その車の名前で検索をして、自動車メーカーのサイトに訪問し、その車の情報を調べる、といったことも当然あり得ます。このようなユーザーはDSPからは車好きとしてカテゴライズされていないため、DSP以外のオーディエンスデータを使って、このユーザーが車に関心を持っていることを把握できれば、入札競争無しでこのユーザーへの広告配信ができるわけです。勿論、全てのユーザーに対して安く配信できるというわけではありませんが、ユーザーによっては安く配信できたり、さらには今までターゲット候補にすら上がっていなかったユーザーを見つけることができるのです。
今後はオーディエンスデータの重要性はますます高まり、DMPが広告配信に欠かせない役割になっていくと思われます。

 では最後にAdExchange/SSPに関するクイズを一つ。

AdExchange/SSPは、オープンなプラットフォームとして、多くのDSPと接続し、入札競争によって、媒体収益を高めるという役割がありますが、一方で媒体を厳選して、価値の高い媒体や枠だけを集めていくことを目指す動きもあります。このように、RTBに対応しつつもクローズドなプラットフォームのことを何と呼ぶでしょうか。

 次回は、DMPについて書こうかどうか思案中です。もうちょっと勉強しないと書けない気がしているので、昨年流行したリターゲティングについて書くかもしれません。どちらにしてもお楽しみに!

トップ画像引用元:Image courtesy of ponsulak / FreeDigitalPhotos.net

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この記事を書いた人
岡野 敬太
岡野 敬太
2001年にNTTコミュニケーションズ(株)に入社、データセンター、ホスティングサービスの法人向け営業を経験した後、2005年以降、新規WEBサービス企画・開発の部署で、アフィリエイトサービスや音楽配信サービス、サッカーのモバイルコンテンツサービスの立ち上げに従事。2011年9月より、NTTレゾナント(株)から(株)クロスリスティングに出向し、同社事業戦略室ビジネスデベロップメントグループのマネージャーとして、検索ログを活用した新規事業開発を担当。リスティング広告コンサルティングおよび検索ログ分析を担当する同社営業本部コンサルティンググループのマネージャー等も兼務。