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keyword column 気になる旬の「検索キーワード」をピックアップして分析
2011年8月11日(木)

[第3回]
ビールの検索と気温の関係を調べてみる。

今年の梅雨は、例年と比べて随分と早く明けましたが、その分本格的な暑さの到来も早かったですね。 沖縄では観測史上最速の梅雨明けということでしたし、関東では7月9日頃、東北でも7月11日頃には梅雨が明けたとのことでした。 6月下旬頃からは、関東でも真夏日が続き、猛暑日に迫る日もありました。
節電の為に、社内でも家庭でもクーラー控えめで日々暑い夏を過ごしているわけですが、そうなるとやはりといっては何ですがささやかな楽しみということで、冷えたビールを一杯!という人も多いのではないでしょうか。

気温とビールの販売量との間には相関があることは以前より知られており、ある調査によれば28度以上では気温が1度上がるごとに1日あたり大瓶(633ml)にして1000万本近くも消費が増えるとのことです。またこのような統計をもとに、「ビール指数」や「アイスクリーム指数」というものも考案されています。

さて、気温とビールの販売量には相関があるとのことですから、当然検索数との関連も気になるところです。 そういうわけで、今回は「ビール」の検索数と気温の関連性を見ていきたいと思います。

ところで、「ビール」に関連する検索ワードを見ていった時に気になるキーワードがいくつかありました。 その一つが「“ビール”という言葉は、もともとどういう意味?」というものでした。日々とても慣れ親しんでいるものなのにその語源/意味を知らないことを気付かされ、慌てて調べるという有様でした。
因みに、「ビール」の語源はラテン語の「bibere」だそうで、その意味は「飲む」ということだそうです。

閑話休題。検索数と気温の関係を見る前に、まず前述の気温とビールの販売量について確認していくことにします。
下の図1は、昨年7月にKSP-SPから発表された「KSP-POS オープンデータ マーケットトレンドレポート」の一部です。

図1

このレポートでは、飲料カテゴリーの売り上げと気温の関係を見ているのですが、ビール類との相関も見ておりますので参考に取り上げています。レポートでは、6月1日から7月16日までの気温と首都圏でのビール類の販売量との相関係数を出しておりますが、因みにビール類の販売量と最も相関が大きかったのは最高気温で、0.564とのことでした。

次に、「ビール」の検索数の推移を確認してみることにします。前出のレポートと対比させるために、以降6月1日から7月16日までの期間で区切ることにします。
図2は、「ビール」の検索数の推移を表わしたグラフですが、日を追うごとに徐々に検索数が増加している様子が分かります。
(図2における破線は近似直線を表わしています。)

図2

更にこのグラフに気温の推移を重ね合わせて見ることにします。気温に関しては日本全国様々なのですが、ここではまず東京の気温データで見ていくことにします。
図3が「ビール」の検索数の推移に東京における最高気温/最低気温の推移を重ねたグラフになっています。 (※気温に関するデータは、日本気象協会によって公表されている過去データを参考にしています。)

図3

一見した感じでは関係性がありそうなので、相関係数を調べて見ることにします。
「ビール」の検索数と①最高気温、②最低気温、③最高気温の前日との気温差の3つで確認してみましょう。
相関係数はそれぞれ、①0.668、②0.634、③0.377となり、前出の気温とビール類の販売量との関係と同様に、最高気温との相関が最も高い値となっています。
前日との最高気温との温度差との相関は弱いので、やはり暑い日にタイムリーに検索行動を行っていることが推測されます。

東京における気温と検索数の関係は分かりましたが、他の地域の気温との関係性はどうでしょうか?
いくつかの地域を取り上げて確認していきたいと思いますが、ここでは北海道の道央と新潟、大阪、高知、福岡の5地域を見ていきたいと思います。
図4は、上記5地域と東京における最高気温と検索数の散布図となっています。
各散布図では、縦軸で最高気温を、横軸で「ビール」の検索数を示しています。
(図4における各散布図の直線は回帰直線を表わしています。)

図4

東京における最高気温と検索数の相関係数は0.673でしたが、他の各地域における最高気温と検索数の相関係数を見てみると、それぞれ道央で0.310、新潟で0.500、大阪で0.626、高知で0.646、福岡で0.555という値になりました。
最高気温が30度を超えた日がほとんどない道央でこそ相関が弱いものの、他の地域ではそれなりに高い値を示しており、「ビール」の検索数と最高気温には相関があると結論付けて良いでしょう。

今回の検索数データではエリアが考慮されていないので、エリアごとの検索数の推移が把握できれば最高気温と検索数の関係性に新たな発見があるかもしれませんし、さらには地域毎のアルコール文化も検証の材料とすると興味深い結果が得られるかもしれません。

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