ホーム > キーワードコラム >[第1回]実はアクティブだった今年のゴールデンウィーク!?検索動向から今年のゴールデンウィークを調べてみる。
keyword column 気になる旬の「検索キーワード」をピックアップして分析
2011年6月20日(月)

[第1回]
実はアクティブだった今年のゴールデンウィーク!?
検索動向から今年のゴールデンウィークを調べてみる。

東日本大震災から3カ月が経ちましたが、未だ復興の見通しが立ったとは言い難い状況が続いています。
震災によって亡くなられた多くの方々のご冥福を祈ると共に、被災地の皆様の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

さて、今回よりクロスリスティングでは「キーワードコラム」の連載を開始します。
本コラムでは、話題のキーワードや注目のキーワードをピックアップして、世の中の動き・消費者の動きについての考察を紹介していく予定です。
中心となるのは話題・注目のキーワードの検索動向ですが、時には他のデータなども絡めて世の中の動きを追いかけていきますので、よろしくお付き合いください。

第一回となる今回は、「ゴールデンウィーク」をテーマに取り上げます。今年のゴールデンウィークは震災の影響がとても強い時期でもあったことから、例年とは異なる過ごし方をされた方も多かったのではないでしょうか?

ゴールデンウィークを目前に控えた4月中旬、今年のゴールデンウィーク中の旅行者が前年比で27.6%減少との見通しがJTBより発表されました。(2011年ゴールデンウィーク(4/24~5/4)の旅行動向
東日本大震災の影響や世間の自粛ムードを考えるともっともな数字であるとも思えます。

さて、実際の人々の行動はどのようなものであったのでしょうか?検索キーワードで振り返ってみたいと思います。

まず、「ゴールデンウィーク」とゴールデンウィークを意味する「GW」の検索数が、 4月1日より5月15日までの期間でどのように変化していったのかを見てみることにします。

「ゴールデンウィーク」と「GW」の検索数の合計の推移は、図1のようになっています。ゴールデンウィークを翌週に控えた20日頃を境に、急激な検索数の上昇を示しており、その後もゴールデンウィーク初日まで増加傾向をたどっています。

図1

次に同じ条件で、昨年の傾向も見ることにしましょう。図2は、今年と昨年の検索数の推移を表わしたものとなっています。昨年の検索数でピークを示している29日においてこそ、今年の検索数が下回っているものの、それ以外の日ではゴールデンウィーク直前の20日頃からゴールデンウィーク期間中にかけては今年の検索数が昨年の検索数よりも大きい値で推移していることが分かります。

図2

JTBの見通しの中でも述べられていますが、間際になっての宿泊予約も見込まれていたことや、ゴールデンウィークに関する検索活動はかなり活発であったということですから、実際のゴールデンウィークにおける人々の行動はそれなりに活動的であったようにも思えます。

そこで、実際に「ゴールデンウィーク」「GW」と一緒に検索されたワードがどのようなものであったのかを見てみることにします。
「ゴールデンウィーク」「GW」と一緒に検索されたキーワードの内容は、図3に示されていますが、「お出かけ」「イベント」といった手軽さ、身近な外出といったことを連想させるキーワードと、「渋滞」「予測」「高速」「道路」といった自動車での移動を思わせるキーワード、そして「旅行」に関連するキーワードが上位に集中していることが分かります。

図3

「渋滞」や「高速道路」、「お出かけ」といったキーワードや「旅行」「宿泊」に関連したキーワードが上位を占める傾向は例年通りなのですが、一方でその検索数が問題となります。 そこで、「ゴールデンウィーク 旅行」「ゴールデンウィーク 渋滞」というキーワードの検索数を比較してみることにします。
すると、昨年度と比較してみると、それぞれキーワードの検索数は20%と47%の減少を示していることが分かります(図4)。

図4

一方で、「ゴールデンウィーク お出かけ」というキーワードの検索回数は昨年と比較して12%の増加(図5)となっていますので、「お出かけ」というキーワードを軸に掘り下げて見ていきたいと思います。

図5

「お出かけ」ということですから、せいぜい数日後位のことを考えているものと想像できます。2週間とか、1カ月先の「お出かけ」を考える人は、それほど多いとは思われませんし、また渋滞予測などを見ながら日程を吟味するという余裕もあまりなかったものと考えられます。

そこでゴールデンウィークとその直前の期間での検索数の推移を追ってみることにします。
図6は、4月20日から5月10日までの「お出かけ(おでかけ)」というキーワードを含む検索数の推移を示しています。2010年と比較すると、ゴールデンウィーク期間中の、特に始まりの辺りで大きく上回っていることが分かります。

図6

次に、検索目的がより明示的なキーワードとして、「ゴールデンウィーク(GW)」と「お出かけ(おでかけ)」というキーワードの組み合わせを調べてみることにします。「ゴールデンウィーク お出かけ」や「おでかけ GW」といったキーワードが該当します。
(※語順の違いなどによっても異なるキーワードとなりますので、図5で示した「ゴールデンウィーク お出かけ」と比べると、対象となるキーワードとそれらキーワードの検索数はより大きなものとなります。)

図7

傾向はより一層はっきりしたものとなっています。今年のゴールデンウィーク中に検索された「ゴールデンウィーク(GW) お出かけ(おでかけ)」というキーワード群は、昨年と比較して圧倒的とも言えるボリュームであったことがわかります。

今年のゴールデンウィークは、震災の影響もあり事前にプランをじっくりと練ることができなかった代わりとして、間近になって駆け込み的に外出などを決めた人が多かったものと思われますが、このことは、人々の行動が、「”交通機関”を利用して、”遠出”し”宿泊/旅行”を楽しむ」ような従来の楽しみ方から、「”手軽”に”近場”で楽しむ」ようなスタイルへの変化が生じていたものと考えられます。

したがって、「ゴールデンウィーク(GW)」および「ゴールデンウィーク お出かけ」の検索数の増加と、「ゴールデンウィーク 渋滞」の検索数の減少という二つの事象は、決して相反するものではなく今年のゴールデンウィークにおける人々の行動を如実に表しているものと言えるのではないでしょうか。

実際、日本経済新聞社による5月9日付の報道では、JR東日本や航空会社、旅行業社の不振を伝える一方で、カラオケや映画の活況や、関東以西でのテーマパークやJR九州の好調を伝えており、事前の自粛ムードが一転して意外な活況を呈していたとのことです。
さして混雑していないだろうとの見通しで出かけてみたら、思わぬ渋滞に巻き込まれてしまったという人も実際には多かったのではないでしょうか。(※NEXCO東日本によるプレスリリース:「ゴールデンウィーク期間における高速道路の交通状況(速報)【全国版】

震災後まだ間もないということもあり、事前には自粛ムードが漂っていましたが、今年のゴールデンウィークは日本全国でみれば、従来の行動様式を変化させて、それぞれの方法でしっかり楽しんでいたと言えるのではないでしょうか。

コラムについて

クロスリスティングのサービス

facebook

twitter